記念品とは、大切な節目の年や特別な日に贈る、日頃の感謝の気持ちを込めた贈り物です。記念品はその意味や目的によって、どんなものを贈るのかも変わってくるものです。いつでも誰にでも同じものを贈るのなら、それは記念品とは言えません。ここでは、意味や目的によって変わる記念品について、様々な視点からご紹介していきます。
記念品とはただ誰かにモノを渡すのではなく、何らかの意味を込めて贈るものです。そこには必ず、目的もあります。記念品の意味や目的は、大きく分けると「内向け」と「外向け」に大別できます。
【内向けの記念品】
内向けの記念品というのは、生徒や従業員といった身近な関係者に向けて贈るもので、卒業記念品や従業員へのオープン記念品といったものが内向けの記念品にあたります。内向けの記念品は、これまで学業を頑張ってやり遂げたことの労に報いる気持ち、日々頑張ってくれている従業員への感謝の気持ちといった、個々人に向けた日頃の感謝という性質が強いものです。そういった日頃の感謝を形にして贈ることによって、モチベーションが上がったり、組織への愛着が高まることも目的の1つになってきます。
【誰に贈るのかをはっきりさせる】
記念品を選ぶときに最も重要なのは、「誰に贈るのか?」ということです。誰にでも喜ばれる記念品はありません。20歳の大学生の方が喜ぶものと、50歳の管理職の方が喜ぶものは同じではないでしょう。誰に贈るのかをはっきりとイメージしない限り、「何を贈れば喜んでくれるのか?」ということも検討できないのです。まずは何よりも、贈る相手をイメージすることが先決です。
【何を贈るのかを検討する】
誰に贈るのかをはっきりさせることで、はじめて何を贈るかを検討できます。ここでは、外向きなのか内向きなのかによって、考える手順は変わってきます。 外向きの場合は、まず組織のブランドをイメージしやすいものを検討することから始めます。外向きの記念品は組織のブランド認知やブランドイメージの向上が目的であるため、組織のブランドとまったく無関係なものを贈ることは効果的ではないでしょう。組織のブランドをイメージするものを考え、その中から贈る相手が最も喜ぶものを選ぶといった手順が望ましいです。 内向きの場合は、まず贈る相手が喜ぶものを素直に検討することから始めてよいでしょう。内向きの記念品は身近な関係者のモチベーション向上や組織への愛着を高めることが目的であるため、とにかく喜んでもらうことが先決です。身近な関係者であれば、喜んでもらうことがそのまま組織の目的にも直結します。そのため、まずは贈る相手が喜ぶものを検討したのち、組織との関連付けを考えるといった手順が望ましいです。組織との関連付けは、例えばロゴを入れたり手紙を入れたりといった小さなものでも問題はないでしょう。
【予算を検討する】
記念品は喜ばれることが先決といっても、組織である以上、必ず予算があります。予算の範囲内で、最大限喜んでもらえるように工夫することが記念品選びには必要です。予算を考えるときには、「全体の予算」と「贈る人数」、そしてロゴやメッセージなどの印刷する費用やラッピング費用、配送費用といった「諸経費」を計算に入れる必要があります。予算の範囲内で、記念品を贈る規模や記念品のグレードなどを調整し、最大限に喜んでもらえる人を増やす必要があります。
記念品は多くの場合、めでたい節目や記念日といった日に贈るものです。ただ、そういった日は「予測されやすい」という一面もあります。記念品は、「えっ、こんな日に記念品をくれるの?」といった、相手が予期していなかったときに贈られると喜びも高まります。
【内向き】
周年記念
周年記念は予測されやすそうに思えますが、周年記念に記念品を贈るかどうかは組織によって違いますし、周期も自由に決められるので、予定調和的にはなりにくいシチュエーションです。毎周年記念品を贈る場合は予測されてしまいますが、そうでなければ予測されにくく、さらにおめでたい節目なので、記念品にはふさわしいシチュエーションでしょう。
社員・従業員表彰
特に頑張っている社員や従業員を讃えること自体に、「誰が表彰されるのか?」といった予測できない要素が含まれています。表彰されたことでモチベーションが上がったり、「次は自分も!」と表彰されなかった人もモチベーションが上がる波及効果も期待できます。少人数に贈ることになるため、しっかりこだわった一品を用意できる点もいいですね。
誕生日
組織から社員・従業員の誕生日を祝うことは珍しいと思います。だからこそ、予測されにくく、かつ喜んでもらいやすいシチュエーションだと言えます。大人数となるとなかなか難しいかもしてませんが、1人に1回だけでも記念品を贈ることで、組織への愛着が高まることは容易に想像できますね。
【外向き】
開店・開業祝い
開店・開業をした最初は、不安も抱えていることが少なくありません。開店・開業当初から応援してもらっていた人はいつまで経っても覚えているもので、この門出のタイミングはお祝い・応援するのにふさわしいシチュエーションだと言えます。
新築祝い
開店・開業は企業としての門出のお祝いですが、お得意様の新築祝いは個人としての門出のお祝いです。ほとんどの場合は一生に一度の大きなイベントなので、このシチュエーションでお祝いされれば記憶に残ることでしょう。
どのような記念品が喜ばれるのでしょうか?記念品の性質には、大きく分けると「実用的な記念品」と「メモリアルな記念品」とで分けられます。実用的なものはペンやハンカチといった「使える記念品」で、メモリアルなものは「花」や「オーナメント」といった「飾っておく記念品」です。実用的な記念品は人を選ばずに喜ばれやすいものですが、メモリアルな記念品は贈り主と贈られる人との関係の深さによって嬉しさが増減しやすく、贈るのが難しい面があります。ただ、関係が深いと深く残る記念品ともなりますので、関係性の深さによって贈り分ける必要があります。ここでは、それぞれのオススメな記念品をご紹介します。
【実用的な記念品のオススメ】
ステーショナリー
ペンや万年筆といったステーショナリーは、鉄板の実用的な記念品です。誰もが使うものであるため実用性は高く喜ばれやすいものの、反面、誰でも持ってはいるので無難すぎると差別化ができません。特別感があって、所有欲を満たしてくれるようなステーショナリーを選べば多くの人を喜ばせることができるでしょう。
モバイルバッテリー
モバイルバッテリーもよく選ばれる記念品です。スマホは仕事でも使うので、仕事中に充電が切れても充電ができるように、といった従業員への心遣いにもなります。最近は誰でも1つは持っているので被る可能性も当然ありますが、モバイルバッテリーにも耐用年数があるので、無駄にはならない強さがあります。
置き時計
置き時計も実用的な記念品として人気です。オフィスや家に置いておくなど、無駄になりません。最近はスマホがあるので置き時計を持っていないという人も多いですが、置いておけばそちらを向くだけで時間を見られるのは案外便利なもの。スマホが大流行したからこそ、逆に喜ばれやすい記念品といえるかもしれません。
マグ・タンブラー
オフィスや家で使えるマグやタンブラーも人気です。特にオフィスで冷たい飲み物やあったかい飲み物を買っても、紙カップや缶で置いておくとすぐに冷めたりぬるくなったりします。そういったとき、暖かさや冷たさを保温できるようなマグやタンブラーは重宝されます。
【メモリアルな記念品のオススメ】
花
メモリアルな記念品の代名詞ともいえる存在です。組織でいえば開店祝い、個人でいえば誕生日など、節目の記念日にぴったりの記念品です。生花を作った花束やフラワーアレンジメントはその日の美しさを心に残せますし、枯れないプリザーブドフラワーやドライフラワーは長くその姿を残すことができます。
食料品
食料品も代表的なメモリアルな記念品です。食料品は形として残らないので、食べた瞬間の「これ、美味しい!」という食べた瞬間の喜びを贈るものといえます。そのため、普段は食べないような特別感やレア感のある方が、食べた瞬間の喜びは高まります。
オーナメント
トロフィーや盾などのオーナメントは、ちょっと特殊な記念品です。実用性は、一切ありません。ただ「自慢したくなる」ことが、オーナメントの価値となります。そのため、少数にしか贈らないことが鉄則です。誰でも持っていたら、自慢になりません。自分の部屋などに飾って見せたくなるような、誇らしいオーナメントならばメモリアルな記念品としてこれ以上のものはありません。
オリジナル製品
自社のアイデンティティを込めたオリジナル製品も、メモリアルな記念品として嬉しいものです。これは、「この組織の関係者だけが持っているもの」という特別感と、組織への帰属感に繋がります。贈る相手が組織への帰属意識が高い場合、オリジナル製品を特別に贈ってもらえるほど嬉しいことはありません。
最後に、記念品のアイデアとなるアイテムのリストをご紹介します。このリストを眺めながら、これから贈る人には何が喜ばれるのかを考えていただければ幸いです。
・タンブラー・ボトル・ボトルホルダー
・エコバッグ・トートバッグ
・ステーショナリー・文具
・ペン・筆記用具
・記念品
・アイデア・おもしろグッズ
・時計
・スマホグッズ
・パソコングッズ
・防災・防犯グッズ
・傘・雨具
・タオル・ハンカチ
・カレンダー
・キッチン
・バスグッズ
・掃除洗濯
・インテリア・暮らし快適グッズ
・ドライバー・工具
・美容・コスメ・メディカル
・健康グッズ・スポーツ
・アウトドア・旅行・レジャー
・涼感グッズ
・扇子・うちわ
・あったかグッズ・ブランケット
・アニマルグッズ
・グルメギフト・食品
記念品は意味や目的、また贈る相手に応じて贈り分け、贈った相手に喜んでもらうことこそが使命です。その裏には、必ず感謝がなくてはなりません。しっかりと意味や目的、贈る人が誰なのかを考え、喜ばれる記念品を選んでくださいね。